食品企業をお助けします

これから取り組む社長様へ

HACCPとはどんな形なのか?

日本は食品安全でレベルの高い国であることは間違いありません。但し、確実さに欠ける部分は潜んでいます。この欠けている部分をいかに無くしていくかが、課題となります。
古き良き日本式の衛生管理の多くは暗黙知としてできている(わざわざ口にしたり、書いたりしなくてもできている)のが多いのが実情です。
世界標準として諸外国でHACCPが普及し切っている現在、これ以上、日本だけを特別扱いしてもらえなくなってきました。(※なぜHACCPをしなければならないの? 参照)
自社製品で食品安全を脅かす問題が発生した時、原因の究明や被害状況の把握、被害拡散の阻止等を行う、または、自社の潔白を証明するためには、自社の製造状況を第三者にも明らかにできるレベルでの実態把握(証拠)を残すことが求められます。
それには、製造状況を証明する書類の作成や記入の習慣化、マニュアルの整備が必要となります。
これらを実行するには、そもそも、工程のどこに食品安全を脅かす要因が潜んでいるのかを見つけることができなければならず、見つけた要因は誰が聞いても納得するように科学的な根拠に基づいて分析する必要があるのです。
食品安全を脅かすその要素を自社でコントロールする方法を決め、如何にして逸脱しないか(ヘマをしないか)を決定します。
ところが、その方法が誤っていると意味がありませんので、本当にそのコントロール方法が正しいかどうかを検討する必要が出てきます。
また、ヘマをした時にどうするのか?・・・。捨てるのか、何らかの処理をするのか、なども決めなくてはなりません。
これが表面に見えている部分のHACCPの概要です。

HACCPは土台の上に立っている

こうして作られるHACCPを実践するには、表面に見えない裏方の整備が必要です。
この裏方は住宅で言えば、まさに基礎工事に相当します。
強固であるほど基礎の上に乗っかるHACCPの管理が、正確かつ迅速でキメ細かく実践できるようになります。
ところが、その中身は手を洗うことや設備を洗浄するなど、つまらなく思えることばかりです。
「そんなことはできてるよ!」という話を耳にすることもありますが、大きな事故の原因が実は些細なことであることが珍しく無いように思います。過去の食品安全事故においても、日常的に見慣れた当たり前のことが欠陥になっていた、ということはなかったでしょうか?
土台の整備は、こんな当たり前のことに始まり、当たり前のことで終わります。しかし、その深さはとても深いのです。だから、どこまで徹底するかは自社で決めるのです。
つまり、7S(整理・整頓・清掃・洗浄・殺菌・躾・清潔)はもちろん、衛生管理、設備管理、工場の周辺管理など・・・というものがしっかりと成立し、習慣化されていることが前提となるのです。
そのため、この基礎部分のことを、前提条件プログラム、または一般的衛生管理(PRPやPP)と呼びます。
当たり前のことを当たり前に行うことができて初めて、HACCPの運用が可能となりますので、まずは自社内のPRPの実践度合いを確認し、不足するところを補いながら、企業体力を備えて行かなければなりません。ここからがスタートになります。

ルーズHACCPから始める!

ところがスタートには準備が必要です。誰が実践するのか(1人ではなく様々な知恵と特性、責任をもつ複数人のチームを作ります)、誰が最高責任者になるのか、バックスタッフは誰で、実際に何をどこまで支援するのか、などを決めておかなければなりません。
やることはまだまだあります。系統的に情報を整理し、着実に物事を進めていくことは必要ですが、最も重要なことはマネジメントサイクル(PDCAサイクル)を実践することです。
Pとは計画立案、Dとは計画の実践、Cとは出来栄えの確認、Aとは修正案の再実行やレベルアップ策の実践、と考えて下さい。
要するに、言いっ放し、放ったらかし、計画倒れ、などではダメだ、ということです。確実に決めたことを推進し、必要に応じて修正することや、新たな目標を設定していくことが重要なのです。
このサイクルを身体に染み込ませることが優先されるため、初めの1周目は「貧弱なPRP」や「貧弱なHACCP」でも構わないのです。
サイクルの1周目は貧弱でも、2週目、3週目とサイクルをぐんぐん廻していくたびに成長させ、強固に仕上げていけば良いのです。
初めはルーズHACCP(出来栄えのキレイじゃないHACCP)で構いません。2週目、3週目で形を整えて行けばよいのです。
そうしてHACCPの実践度合いと共に従業員の実力は成長していくのですから。
もちろん、周回速度が遅くては意味がありません。1日1殺で問題や課題をクリアしていくことが前提条件です!
結局はやはり、従業員の質を高めることが、成果物であるHACCPの実践度合いを決定付けるのです。
最高管理者はそのためにも、質の高い教育を従業員に施すことが『 何よりも優先される 』ことを再確認してください。

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